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万葉集巻十一は人麻呂歌集へのオマージュ  国学院道短大・月岡教授が講演

「万葉集巻十一を読む ―人麻呂歌集とその表現―」をテーマにした道新ぶんぶんクラブ教養講座「いにしえの日本を探る」が1月20日(土)午後1時30分~3時に道新本社2階会議室で開かれました。講師は国学院道短大教授の月岡道晴さん。定員を上回る144人の参加がありました。

万葉集巻十一に収められた和歌の半数近くが、人麻呂の歌を引用しています。巻の冒頭には、聖徳太子など名のある人の歌をすえることが多く、人麻呂は巻十一だけではなく他の巻の冒頭にも歌がすえられています。このことからも人麻呂歌集への尊敬の念が読み取れます。 また目録の旋頭歌17のうち、12の歌に人麻呂が引用されています。

万葉集の和歌は、物象と人間(心)の心物対応構造を読み解くことが大切だそうです。人麻呂が唱えた「寄物陳思(きぶつちんし)」は、物にたとえて思いを述べる歌のことで、こういった思想は和歌史上初の歌論と言われています。この「寄物陳思」には序詞(じょことば)が入ります。序詞は枕詞より長く、自然物象がより詳細に叙述されるそうです。映像的で、詩のイメージがより鮮明に浮かび上がる効果があります。

(写真上)講演を聞く参加者。音読も一緒に楽しんだ
(写真下)講演する月岡教授