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松竹大歌舞伎 見どころは? 葛西聖司さん語る

 7月5日(木)に札幌市教育文化会館大ホールで、昼と夜の2回開かれる松竹大歌舞伎公演を前に、その見どころを解説するセミナー「葛西聖司(かさい・せいじ)が語る歌舞伎の魅力」が26日(火)、北海道新聞本社で開かれ、応募のあった510人から抽選で選ばれたぶんぶんクラブ会員104人が、古典芸能解説者の葛西さんから公演の楽しみ方を熱心に学びました。

 5日は三つの作品を上演します。最初は長い布晒(ぬのさら)しを使った舞踊の「近江(おうみ)のお兼(かね)」、次に七五調の渡り台詞(せりふ)や「縁切り」の場面など多くの歌舞伎の様式美が描かれた「曽我綉俠御所染(そがもようたてしのごしょぞめ) 御所五郎蔵(ごしょのごろぞう)」(河竹黙阿弥作)、最後に下駄(げた)でタップを踏み鳴らす独創的な舞踏劇「高坏(たかつき)」です。
 来場の皆さんには、3作で歌われる長唄の歌詞、役者の話す台詞(抜粋)が配られました。葛西さんは登場人物の相関図や写真、音声、映像を使い、演目ごとに歌詞と台詞をひもときながらユーモアたっぷりに作品を解説しました。


 「お兼」と「高坏」について葛西さんは、歌舞伎役者の後方にいる長唄囃子連中(ながうたはやしれんじゅう)の歌詞と太鼓、鼓(つづみ)に耳を傾けることを薦めました。

 「お兼」の長唄の歌詞には、唄われる一つ一つの言葉にいろいろな深い意味が含まれており、信楽、三井寺といった琵琶湖周辺の地名も登場、楽しめる工夫がなされていると葛西さんは話されました。当日は女形中村梅枝さんの力強くも、たおやかな踊りが見逃せません。
2作目の「御所五郎蔵」は、歌舞伎界の若手を牽引する実力派尾上菊之助さん演じる御所五郎蔵と坂東彦三郎さんの星影土右衛門(ほしかげどえもん)によるやりとりが圧巻です。両方の動きを見るなら「2階席の前列がベストですね」。また「吉原の花魁の衣装美も注目ですよ」と葛西さん。

 最後の高坏は見ていて楽しい演目で、お酒に酔った次郎冠者が下駄でタップを踏み鳴らします。「のほほんとした楽しさで観客を楽しませつつ、太鼓、鼓のリズムとぴったり合った下駄のタップが最大の見どころ」とポイントを説明しました。

 3作を通じて葛西さんは「共通するのは下駄です。お兼は力強い女性を、御所五郎蔵では怒りを表し、高坏はタップを踊ります。日本の履物が歌舞伎を奏でているのです」と話しました。「百聞は一見にしかず。ぜひ会場で歌舞伎を楽しんでください」と呼びかけました。チケットは好評発売中です。

上演内容の詳細はコチラ
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