ぶんぶんクラブおすすめの一冊 - 北海道新聞社の本
北海道遺産完全ガイド
佐藤 圭樹著、A5判、208ページ、定価 1870 円
2020/10/21

本のご紹介
北海道の魅力がこの一冊に。
石狩川、五稜郭、摩周湖、旭橋、アイヌ語地名など北海道の自然、歴史、文化、産業から選定された全67件の「北海道遺産」を詳細に解説いたします。
雑学も満載で、知れば知るほどおもしろく、楽しみながら北海道を学べる本です。
会員の皆さんからのブックレビュー
- 内容が充実しているだけでなく、配置されている写真も見応えがあり、読み応えのあるガイドでした。
・「なぜ湿原が多く北海道に残されているのか」「なぜ旭川が家具の街となったのか」など、説明が歴史的あるいは総合的に理解できるような記述があり、読んでいて「なるほと!わかった!」という爽快感があります。
・使われている写真が一つ一つ洗練されていてすばらしいです。
特に149ページの摩周湖の2枚の写真には見入ってしまいました。
それぞれの写真に、その写真のポイントとなるような説明が添えられているので、単に写真としてすばらしいだけでなく、その写真の見どころがわかり、写真の魅力が倍増していると思います。
効果的に使われている古い写真も、文章説明の理解をうまく助けてくれています。
・194ページの松浦武四郎のページがよくまとめられています。
膨大になりがちか、もしくは「北海道命名者」というだけの説明になるか、ポイントがうまくつかめない松浦という人物を、うまくまとめきっていて驚きました。
また松浦武四郎の写真について、細かく説明されているところがとても良いと思います。モノ言わぬ古代の勾玉や石をいつくしむことができる感性、オリジナルのネックレスにしたてあげるという独創性、自分らしさを大切にする価値観などが伝わってきます。
・個人的には「ピアソン記念館」にぜひ行きたいと思いました。
この記念館がヴォーリスの建築だったことを、このガイドではじめて知り、がぜん興味がわきました。
また、ハッカで栄えた北見に遊郭街があまり発展しなかったことが不思議でしたが、その訳もわかり、「北見」の別な一面がこの記念館に行けばつかむことができると思いました。
(米家 直子さん) - コロナ禍で旅に出かけられず気分が滅入っていたので、買って読もうと思っていたこの一冊。
かつて旅した所も、これから予定していたエリアも、くまなく網羅されている一冊は「旅の友」としてカバンに入れておけば重宝で、楽しめる一冊だ。
ページを追う度に、若い頃に訪ねた時のアルバムをひもといている心地になり、フォトのアングルも自分目線で見た様に納まっていて、今終活を問われる年を迎えている自分にとって、アルバムに無造作に撮った写真をこの機会に整理してこの中に好きな数枚を残し挿もうと思いながら!
しかし残念なのは、一冊というコンパクトさの為もう少し書き込んで欲しかった事がある。
生まれ育った父祖の町郷土愛が感じるエゴである。屯田兵の残した記憶の深掘りも。
東旭川町出身である細やかな誇りである。
とまれ、これを忍ばせたカバンと旅をしたいものである。感謝。
(屯田兵の末裔さん) - 小学校で教員をしています。
小学校の社会科では北海道の地理や歴史について学ぶところがありますが、小学生たちに話すネタ探しとしてとても役立ちました。
有名な観光地となっている場所もありますが、身近な景色や建物に実はこんな歴史があったんだと気付けるのは北海道遺産ならではの良さですね。
函館山の名前が牛が寝そべった姿のようであることから臥牛山とかつて呼ばれていたことや、ニッカウヰスキーの名の由来は大日本果汁を略したものであることなどは、子どもたちが北海道に興味をもつきっかけとなりそうです。
豆知識欄は興味を引くものが多くありありがたかったです。
コロナ禍でなかなか大勢で集まって学ぶことはできませんが、北海道遺産完全ガイドを手にまだ行ったことのない北海道遺産を巡り、
知識を蓄えたいと思います(まずは三浦綾子記念館に行く前に『氷点』を購入することに)。
(金野 ひろのさん) - 私は、3年前に「北海道観光マスター」という資格を勉強して取得しました。
なので、北海道遺産のことは知っていましたが、その存在に至る歴史やルーツは、深く知りませんでした。
何度も行ったことのある観光地や自然景勝地、なじみのあるラーメンやジンギスカンの発祥についてなど、知らなかったことがたくさん書かれてあり、とても面白く読めました。
もともと、北海道をあちこちまわる事が趣味なので、この本を手にまた違った目線で見に行こうと思います。
この本を読んでさらに、自分が生まれ育った北海道を好きになりました。
(佐藤 恭子さん) - 北海道遺産に選定されている67件について本書で改めて、その詳細を知ることができ、
普段はあまり気に留めていなかった北海道のよさや素晴らしさを再認することができました。
また、北海道遺産は、地域の人々が自分達の宝物として、大切に守り育ててきたものであることがよく伝わりました。
私も、道民の1人として、「思い入れ」をさらに深くして、その魅力を多くの人に伝えることができたらと思います。
(佃 正広さん)